最近は様々な新種が登場し、人気を集めている柑橘類。そのなかでも、昔からの根強い人気者と言えば「はっさく」ではないでしょうか。
冬の時期に美味しく食べられるイメージですが、はっさくの旬はいつなのでしょう。
収穫時期とずれていると聞きますがそれは本当なのでしょうか。今回ははっさくの旬についてまとめていきます。
ユミ
ずばり!はっさくの旬は?
はっさくの旬は、ずばり2月から4月です。この時期にはっさくは美味しく食べる事ができます。
しかし、はっさくの収穫は12月から始まり2月頃までとされています。つまり収穫時期と旬とされる時期がずれているのです。
なんでも採れたてが美味しいものだと思い込んでいましたが違うのでしょうか。
実は収穫してすぐのはっさくは、しっかりと大きく育ってはいますが酸味がとても強く、その時に食べると「酸っぱさ」だけが際立ってしまいます。
そのため、通常は収穫後1~2か月貯蔵することによって酸味を落ち着かせその後出荷するのです。
流通しているはっさくは収穫後に貯蔵され、すでに酸味が抑えられた状態となっているので美味しくいただけるというわけです。
このように果実をいったん樹から切り離し、その後食べ頃まで待つことを「追熟」と言います。
追熟は温度管理がとても大切で適温でのみ上手く追熟されます。はっさくの他、温州みかんやグレープフルーツ、柿なども追熟して食べごろになります。
ちなみに、果実が樹に着生したまま食べごろまで待つことを「成熟」といい、完熟したものを採取。その直後が食べごろとなります。ぶどうやいちご、ビワなどがこれに当たります。
ユミ
木成り完熟って何?
一般的に、はっさくは追熟させるものとされていますが、実ははっさくの中には木成り完熟というものもあるそうです。
聞きなれない言葉ですが、木成り完熟とはどういうものなのでしょう。
通常12月から2月に収穫を終えるはっさくですが、3月中旬まで木に成らせたまま完熟させることを木成り完熟と言います。
収穫してから追熟させたものに比べ、皮の色が濃く果汁も多くなっています。糖度も増していますが程よい酸味も残り上品なほろ苦さで大変美味しいと言われています。
木に実らせたまま冬を越すので新鮮なままで美味しさが凝縮されるのです。
ただ、熟して木から落下してしまうというリスクがありますので、生産量も少なくなり希少なものとなっています。
木成り完熟のはっさくは、3月中旬から4月中旬が旬となります。
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はっさくの旬は夏じゃないの?
はっさくの旬が夏だと思っている方も多いようですが、それはなぜでしょう。
実は「はっさく」という名前にその答えがあります。はっさくは漢字で書くと「八朔」。「八」は八月を意味しています。
そして「朔」という字は「ついたち」と読みます。つまり「八朔」は「八月一日」のことなのです。
この名前については、江戸時代末期に広島県のお寺ではっさくが発見された時にお寺の住職が「八月一日には食べられる」と言ったことに由来されているそうです。
この名前のせいではっさくの旬が夏であると思っている方が多いようです。(旧暦の八月一日は新暦の九月一日です)
実際には九月一日頃はまだまだ実も小さくとても収穫出来そうではありませんね。
ユミ
その他の柑橘類の旬は?
今回はっさくの旬についてまとめましたが、他の柑橘類の旬も見てみましょう。
- 温州みかん:1月~3月
- ポンカン:1月~3月
- ネーブルオレンジ:2月~5月
- 夏みかん:5月~7月
- いよかん:1月~3月
- グレープフルーツ:3月~6月
- レモン:通年(冬が旬とも言われている)
- デコポン:2月~5月
- せとか:1月~3月
- 清美:3月~5月
- ぶんたん:1月~3月
- きんかん:1月~3月
まとめ
はっさくの旬と収穫時期がずれているのは、美味しく食べるために農家さんが追熟させてから出荷してくれているということがわかりました。
追熟も木成り完熟もプロの手でしっかり管理されています。はっさくを食べる時は、そんなことも思い出しながら美味しくいただきたいものですね。
ユミ
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