皆さんが思い浮かべる「しめじ」とはどのような物ですか?
よくスーパーで見掛ける、丸くコロッと閉まった傘が密集しているを想像されるのではないでしょうか。
実はそれは「ぶなしめじ」であって、「本しめじ」ではないのです。では、その違いと簡単な見分け方について、これからご紹介したいと思います。
しめじが苦い原因は鮮度ではない?調理方法で美味しくなるって本当?本しめじとは?
シメジ科シメジ属のキノコで、正式名称は、片仮名で「ホンシメジ」です。
松茸と同じく、赤松やコナラの木に生える菌根類です。天然物は貴重で、高級品として扱われています。
1万円という高値がついている物さえあるそうです。かつて人工栽培は難しいと言われてきた本しめじですが、ついに2004年に「大黒本しめじ」という名で販売されるに至りました。
ぜひ、味わってみたいですね。
「香り松茸、味しめじ」と言われるほどの味とは?
キノコ類の王者と言えば、松茸を思い浮かべる方も多いと思いますが、実は味に関しては、本しめじも負けていません!
旨味成分のグアニル酸、グルタミン酸、アスパラギン酸が豊富に含まれており、旨味の宝庫なのです。
更に、糖質の一種である「トレハロース」を含んでいるため、より一層美味しく感じられるのです。それゆえの昔からの言い伝えられた言葉なのですね。
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ぶなしめじとは?
キシメジ科シロタモギタケ属のキノコで、ヒラタケの仲間であり、本しめじとは全く違う種類のキノコです。
ブナやトチノキの倒木に自生する腐朽菌のキノコで。こちらは、比較的人工栽培が容易だったことから、1970年代から始まり、価格も低く抑えることができました。
そのお陰で、スーパー等で気軽に手に取れるようになり、しめじと言えば、このぶなしめじを指す人が圧倒的に多くなったのですね。
実は昔はホンシメジという名でスーパーで売られていた?
ホンシメジは、先程お話しした高価で貴重なしめじのことを指します。
それゆえに、その高級品にあやかって、かつてはぶなしめじをホンシメジという名で、流通させていたのです。
ただ、紛らわしく、消費者を混乱させるという理由から、新たにぶなしめじという名称が付けられ、きちんと区別して、販売されるようになりました。
本しめじとぶなしめじの違いと簡単な見分け方は?
全く別物であることは、お分かりいただけたと思います。そこで、栄養価と味の違い、見た目で分かる簡単な見分け方をご紹介します!
栄養価は?
<本しめじ>
特に突出している栄養素は、ナイアシンとパントテン酸です。前者は血行促進の効果があり、後者は新陳代謝を促す効果があります。
<ぶなしめじ>
特に、ピオチンとビタミンCが突出しており、どちらも美肌効果があります。
基本的には、どちらも同じような栄養素で構成されており、その中で特徴的なのは、
① 食物繊維が豊富でローカロリー
整腸作用があり、ダイエットに効果的です。
② カリウム
むくみ改善に効果があります。
③ 鉄分
貧血に効果があります。
の3つです。ちなみに、旨味成分のところでお話ししたアスパラギン酸は疲労回復効果がありますよ。
どれも取り入れたい栄養素ばかりですね。
味は?
<本しめじ>
味が濃く、旨味成分が強いのが特徴です。
<ぶなしめじ>
あっさりした味わいで、くせがないため、和洋中と様々な料理に合わせることができます。便利ですね。
簡単な見分け方は?
まずは、見た目の違いをお話しします。
<本しめじ>
傘の直径が2~3センチほどで、シイタケのように開いており、下部が膨らんでいます。また、1本1本が独立しており、根元は太く、全長は8センチほどです。
<ぶなしめじ>
傘は1センチほどで、固く閉まっています。また、1本1本が根元で繋がっていて、密集しています。全長は、10~15センチほどです。
以上のような違いがあるので、見分けるのは簡単ですよね。シイタケのように、それぞれが独立していて、傘が開いているのが、本しめじ。それに対して、傘が小さく閉まっていて、密集しているのが、ぶなしめじです。
まとめ
今までスーパーでしめじだと思って買っていたのが、実はヒラタケの仲間だったなんて驚きですよね。
独特の食感と、安価で手軽にどの料理とも合わせやすいぶなしめじは、これからも重宝すること間違いなしです。
一方で、松茸に味が勝るとも言われている本しめじ!まだ食べたことのない方は、是非ご賞味あれ。
その美味しさに虜になるかもしれませんよ。
しめじに白いカビが生えている!これって食べても大丈夫? しめじは洗う?それとも洗わない?生産者さんの意見はこっちだった!
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