「妊婦さんははっさくを食べると良い」と聞いたことがあります。
さっぱりとした柑橘類ならつわりなどで食欲がない時にも食べやすいからだろうな、と軽く思っていたのですが、いやいやとんでもない。
もっと深い理由があるようです。今回は、なぜ妊婦さんにはっさくが良いと言われるのかについてまとめていきます。
はっさくが苦いと感じる理由はナリンギンにあり!なぜ妊婦さんははっさくを食べると良いと言われるの?
妊婦さんにはっさくが良いと言われている理由は、はっさくに含まれる葉酸という栄養素が妊婦さんにとって大変重要な栄養素だからです。
葉酸とはどんな働きを持つ栄養素なのでしょう?
葉酸の効果は?
葉酸は、ビタミンB群の一種でDNAを形成するのに必須の栄養素です。DNAは細胞分裂の際に遺伝子情報を伝える核のことを言います。
葉酸が欠乏すると細胞分裂や成長、DNAの形成に障害が出ます。これが胎児の場合は無脳症や二分頚椎症といった先天性奇形を招いてしまうため、妊婦において葉酸は絶対的に必要とされているのです。
これらの障害のリスクを下げるためには、着床した瞬間から妊娠三か月までという妊娠の極々初期に葉酸を摂ることが奨められています。
妊娠を考えている女性は普段から意識して葉酸を摂ることが好ましいですね。
また葉酸はビタミンB12と共に、赤血球を作る働きがあります。赤血球は全身に酸素を運び、二酸化炭素を回収する大切な役割があり不足すると貧血になってしまいます。
貧血になると、栄養分を身体のすみずみまで運ぶことが出来ず不調の原因となります。
妊婦さんは胎児に優先的に栄養を届けるため貧血になりやすいのです。それを防ぐためにも、葉酸は妊婦さんにとって欠かせない栄養素です。
葉酸はどのくらい摂ればいいの?
そんな大事な栄養素である葉酸は、どのくらい摂取すればいいのでしょうか。はっさくには100g中に16㎍の葉酸が含まれています。他の果物も見てみましょう。
いちご 90㎍、マンゴー 84㎍、バナナ 26㎍、キウイフルーツ 36㎍、など。
こう見るとはっさくに特別多く含まれている訳ではなさそうですが、これらは100g中の含有量です。はっさくは一つが大きいので量的に摂りやすい果物と言えますね。
また、葉酸は水溶性のビタミンなので、たくさん摂っても身体に貯めておくことが出来ません。一度にたくさん摂るのではなく毎日少しずつでも続けて摂ることが大切です。
ちなみに成人女性の葉酸の1日の推定平均必要量は200㎍、推奨量は240㎍です。
便秘解消にも効果あり!
便秘の症状を訴える妊婦さんはとても多いのですが、何故でしょうか。
その原因は、妊娠中のホルモンバランスの変化や、つわりなどによる食生活の乱れ、運動不足や、大きくなった子宮が胃や腸を圧迫するからなどが挙げられます。
はっさくには葉酸以外にも、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE。カリウム、マグネシウム、カルシウムなどのミネラル、そして便秘解消に役立つ水溶性の食物繊維であるペクチンなどが多く含まれています。
このペクチンは便を柔らかくし排出しやすくしてくれるので、便秘に悩む妊婦さんにははっさくがお勧めなのです。ペクチンはまた、血液中の悪玉コレステロールを下げる働きもあります。
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まとめ
さっぱりとした味わいのはっさくは味覚に敏感になる妊婦にも食べやすい果物です。
妊婦に必要な栄養素が多く含まれていますが、美肌、むくみ防止などに役立つ栄養素も豊富で、それらは妊婦だけでなく全ての女性に必要な栄養素ばかりです。
今回はっさくの良さを改めて見直しました。特に女性は積極的に食べていきたいものですね。
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