びわは古くから日本人に親しまれてきた果物です。初夏の訪れを感じられる美味しい果物として愛されてきました。
そんな生活の中にあったびわには、実は色々なことわざや迷信があります。その中で気になるものを見つけました。
「びわの木を庭に植えると縁起が良くない」というものです。これは本当なのでしょうか。
その根拠は何なのか、調べてみたいと思います。
びわは栄養と効能が凄い!でも食べ過ぎたら危険なの?びわは庭に植えると縁起が悪い理由は?
薬屋さんが商売上がったりだから
人々に、びわ=縁起が悪いというイメージを植え付けたのは「薬屋さん」という説があります。
びわは栄養たっぷりで優れた効能を持つ果物です。びわを食べていれば風邪をひかない、病気にならないと言われているほどです。
このようなびわの効能は昔の人の間でも広まり、健康のためにびわの木を植えようとする人が出てくるようになったのだとか。
そうなると困るのは薬屋さんです。病気になる人がいなかったら商売上がったりというとで、「びわ=縁起が悪い」という噂を流したというわけです。
昔話のような面白い話ですね。本当にこのデマを信じた人がたくさんいたのでしょう。
日当たりが悪くなる
「びわを庭に植えると病人が絶えない」と言われることがあります。これはびわの果実が悪いもので縁起が悪いというわけではなく、びわの木が関係しています。
びわの木は大きな葉をつける大木になります。だから庭にびわの木があると家全体を覆ってしまい日当たりが悪くなるのです。
電気がなかった昔は太陽の光が頼りです。これを遮られてしまうと、家の中は1年中薄暗くなってしまいます。
日当たりが悪いと気分も体調も優れない状態になってしまうでしょう。さらに湿気やカビなども健康を害する理由になりますね。
だからびわの大木=縁起が悪いと言われるようになったのですね。
子供が誤って葉や種を口にするのが危険
びわの葉や種には毒となる成分が含まれています。
びわに含まれる「アミグダミン」という成分は、体で分解されると「シアン化合物」という青酸系の毒物に変化するのです。
びわの葉や種を子供が拾って口にしてしまうと、発熱、嘔吐、意識障害などの中毒症状が出ることがあるのです。そして最悪の場合、命を落とす可能性もあります。
びわに毒性があることは実証されていることなので、これは「縁起が悪い」というレベルではなく、本当に昔の人の知恵と言えますね。
びわの種は健康に良い?それとも毒があるから注意!どっちなの?身代わりの木
びわは昔「身代わりの木」とされていました。びわの木は、罪、穢れ、災厄などの悪いものを取り除くためのお祓いの儀式の中で使われていまいた。
命を落とすほどの大病を患った場合、その病人の身代わりとして庭にあるびわの木を伐り、悪霊から病人を救っていたのです。
びわの木が大病をもたらすわけではなく、むしろびわの木によって大病を遠ざけるという逆の意味合いがありますね。
しかし、びわの木には悪霊や大病などの悪いイメージがついてしまったため、縁起が悪いものとされたのでしょう。
成り下がりの木
日本人は食べ物の姿から縁起が良い、悪いとすることがありますよね。
たとえば穴の開いているレンコンは「良い未来を見通せる」ということで縁起が良い食べ物とされています。
びわの木はその姿が、縁起が悪いというのです。
びわの木には大きな果実がなるので、枝がぶらんと下がった姿になります。この姿から「成り下がりの木」と呼ばれるようになったのです。
だから、びわの木を植えると「落ちぶれてします」「貧乏になってしまう」と敬遠されたのですね。
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びわを庭に植えるとは縁起がよくないまとめ
いかがでしたでしょうか。今は健康と美容に良い果物として知られているびわですが、昔は縁起が悪いものとされてきた歴史があります。
どれも興味深い説ですね。ただの迷信やデマから、本当に根拠がある話まで様々です。ちょっとした雑学として覚えておいてくださいね。
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