あんこって日本の食べ物?和菓子に使われることで日本で生まれたようなイメージありますね。
でもあんまんはどうでしょう?中華ですね。あれ?餃子の中身も餡ですし、餡掛けも、これは中国から来たものでしょうか?あんこが何処から来たのか掘り下げてみましょうか。
まず、日本では小豆を使って砂糖と合わせて作ったものをあんこと呼んでいますね。
中国語では「豆沙dòushā」トウシャーと言います。『甘いあんこ』という意味で使われているようです。
先に書いたあんまんは「豆沙包」トウシャー バオです。
あんこの種類って実はたくさんある!簡単に紹介!日本では餡と言えば・・・?
餡(あん)という言葉、日本でも様々なものに対して使われますよね。
小豆や芋、栗などを砂糖と合わせて作る餡子。
そして、餃子や焼売、饅頭などの中に詰める詰め物。あとは、野菜や肉を炒めたものに片栗粉を水で溶いた水溶き片栗粉を加えてとろみを出したものも餡と言います。
このように同じ言葉で様々なものを指す餡ですがそもそもは聖徳太子の時代に中国から肉餡として伝来されたのが始まりとされています。
小豆を使った餡は鎌倉時代に開発されたが当時はまだ砂糖が普及しておらず塩餡として甘くありませんでした。
江戸時代に入り砂糖が使われるようになり甘い現在のあんこが出来上がるが砂糖は高級素材で高貴の身分のみが手に入れることが出来たため庶民の手に届くようになるのはそれからもっと後の話だったりします。
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中国では餡と言えば・・・甘くない方を指すほうが多い?
餡は主に2つに分けられる。甘いか甘くないか。
餃子、焼売の中身の具を指し、それ以外にも中華丼、カニ玉などのように上から掛ける片栗粉でトロミをつけたもの。
また、小豆など豆類、さつま芋、栗などを砂糖と一緒にすり潰してできたもの。
このように大きく2つに分かれますが日本では餡と言えば主に甘い物に対して使うことが多く、これは日本の食文化で餡を使う頻度が高いのが甘味であるためとも言われます。
一方、中国では甘味で餡を使うよりも餃子、焼売を始めとする点心などに餡を多く使うため中国で餡と言えば饅頭などの詰め物の具材を指すことが一般的なようです。
餃子などの餡は中国語では何ていう?甘いあんこは?
中国語では餃子などの中に詰める具材のことを餡(シェン)と言います。一方、甘味で使用される甘いあんこは前述の通り豆沙(トウシャー)ですね。
日本ではどちらも餡と言いますので文字だけでは明確な区別がつかないことになります。
あんこの歴史は?中国から来たの?日本独自?
前項でも触れましたが、あんこは聖徳太子の時代に中国から伝来され、中国菓子には「肉あん」というものがあり、あんこの原形だと考えられています。
平安時代の唐菓子の一種で「団喜」という団子によく似たものがありますが、これの中身はまさにあんこであったと言われています。
小豆を用いた「小豆あん」は鎌倉時代に生まれ、1350年に中国から林浄因が来日した際に後村上天皇に饅頭を献上したことに始まると言われています。
初めは、塩で味付けした塩あんが主流でしたが、室町時代から始まった砂糖の輸入により甘味のものが現れます。
江戸時代になって、砂糖の国内生産が拡大することとなり「砂糖あん」が主流となりました。
あんこが中国からなのか日本独自で作られたのか、これは諸説さまざまですが、餡というものが中国から渡ってきたということ、そしてその時点で甘味としての餡が存在していたのかどうか。
もともと中国では餡というものを肉として分類付けていたので、ここでいうところの甘味のあんこを題に挙げて言えば日本独自で広めていったとも言える気がします。
まとめ
一言で餡というと現在では分類分けが多種に分かれており形状も味も一定の形をとどめていません。
あんこというものが我々現代の日本人には甘味としての位置付けとなっており、これは砂糖を用いた食文化が日本人の好みと合致した結果だと考えられます。
餡を伝来した中国においては食文化から甘味よりも具材による餡の使用が広まることになります。その国の特色が1つの単語に複数の意味を持たせ、より馴染みの深い料理になることで一般的な呼称を決めているのだということもよくわかりますね。
物の始まりと伝わりはその国ごとに様々な道を辿り、時に姿を変えてその土地に合った形に変化していく。
こういった変化を辿るのもまた食の新しい感覚に触れるとても良い機会になると思えるのです。
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