おしるこやぜんざいを和食屋さんや御茶屋さんなどで注文すると御膳におしるこ、そして脇には小鉢で塩昆布。これ見たことありませんか?
塩昆布をおしるこに入れてしまった人も少なくないかもしれませんよね。
これにはきちんとした理由があるんです。今の書き方でおしるこの中に塩昆布入れるわけではないということは勘付いたかもしれませんが。
あんこの食べ過ぎは体に悪い?期待される栄養と効能は?おしるこの付け合わせに塩昆布がある意味は諸説ある?
さて、この脇に添えられた塩昆布は一体何のために、そしてどのように食べるために添えているのでしょうか?
甘さを引き立てるため
これはおしるこやぜんざいの甘さを引き立てるためだと言われています。
料理を作る方ならお分かりかもしれませんが、レシピの中でこの分量では味が変わらないであろうというくらいの塩を加える表記を見たことがありませんか?
ほんの1摘み入れる、といった感じのものです。
明らかに勝てないレベルの分量を入れることで微かな変化が生まれるのです。これが俗に言う「隠し味」というものです。これを御膳の上でご自身が行うようになってるんですね。
甘くないものを甘く感じさせるために塩を用いる
これは皆さんも経験があるかと思いますが、塩を加えると甘みが増すというよりは甘みを強く感じるようになるというものです。
トマトやスイカなどにもほんの少量の塩をかけることで酸味が甘味に変わったり、もともとの甘味が強く感じられるわけです。
おしるこにも同じように甘味に対して塩昆布で少量の塩味を加える(おしるこの中に入れるわけではありません)ことでおしるこの甘味をさらに強く感じるようになるというわけです。
本来は甘味の少ないものに対して塩で甘味を引き出すといった方法なのですが、これも諸説として挙げられる一例です。
口直しの為
人は甘いものを食べるとその反対である塩気のあるものを欲してきますよね。
要は糖分と塩分のバランスを保とうとする脳からの信号だと言われています。甘いものを多く摂ると喉が乾くとか、口の中がもったりしてくるとか、甘さに飽きてくる。
こんなのも全て偏った味覚を元に戻そうとする本能的な作用と言えます。
これを叶えるために塩味である塩昆布を脇に添え、お口直しといった位置付けとして塩昆布がその役割を担っているというわけなのです。
その塩味によって口内で甘さに偏った状態をリセットすることで、再度甘味を感じた時により強く甘さが感じられる仕組みになっているんですね。
このリセットの方法として他にも濃い目のお茶を出すこともあります。
和菓子にお茶の組み合わせはごく自然な風景ですが甘味をリセットするこの仕組みの分かりやすい例ですね。
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おしるこの付け合わせは塩昆布以外に何がおすすめ?
おしるこの脇役としては塩昆布である必要があるのでしょうか?
実はこのおしるこの添え物、各地域で違いがあるようなのです。
塩昆布は関西地方でよく見られ、関東地方では白菜や野沢菜などの漬物が添えられていたようです。
どちらもやはり甘いおしるこに対して塩分が強めの添え物が選ばれていますね。
まとめ
- おしるこに添えられた塩昆布は甘味をより強く感じさせる隠し味的要素
- 塩昆布の塩分で口直し
- 塩昆布以外にも漬物を添えるなど地域によって違いがある
このように脇に添えられた、一見何の意味があるのか分からないものでも主役を引き立てる重要な役割を担っていることがお分かりいただけたと思います。
今まで塩昆布の役割を知らずに利用しなかった人や、おしるこを食べ終えてから塩昆布を召し上がった人などがいたら、次の機会には是非この記事通りお試しください。
新しいおしるこを体感することになるかもしれませんよ。
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