美味しくて栄養たっぷりのニラは、食卓に並ぶことが多いですよね。ほとんどの方はスーパーで買うと思いますが、実は野生のニラも存在します。
草地などに自生していることがあり、山菜採りのように摘んで食べる方も多いのです。
しかし、野生のニラを食べる時には注意しなければならないことがあります。
それは、ニラに似ている「スイセン」を間違って食べないこと!間違って食べてしまうと大変なことになるんです。
そんなニラとスイセンの見分け方や違いについて、徹底的に調べてみました!
ニラって生で食べられるの?オススメのレシピは?
スイセンを食べてしまった時の健康被害の原因は?
リコリン
スイセンにはヒガンバナ科の植物に多く含まれている「リコリン」という有毒成分が含まれています。
全草に含まれているのですが、最も多く含まれているのが、地下茎の一種である鱗茎の部分です。
誤って食べてしまうと、嘔吐、下痢、頭痛、発熱、昏睡などの症状が出ます。大量に摂取すると死に至ることもある恐い成分です。
シュウ酸カルシウム
スイセンには、毒草に含まれていることで知られている「シュウ酸カルシウム」が含まれています。、根、茎に含まれています。
摂取すると、口と喉に激しい痛みと腫れが起き、消化器障害、呼吸困難などに陥ります。さらに肝臓や腎臓に障害が残ることもあるのです。最悪の場合、死亡することもある有毒成分です。
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ニラとスイセンの違いと見分け方は
匂い
ニラとスイセンの姿は非常によく似ているので、外見から判断するのは難しいですよね。見分け方として一番わかりやすいのが「匂い」です。
ニラには独特の匂いがあります。ネギのような強い匂いがしますよね。一方スイセンは全く匂いがありません。
ニラを採る際には、必ず匂いを嗅いで判断するようにしましょう。
根本を見る
ニラとスイセンは根本にも違いがあります。ニラの根っこにはヒゲがついているようなヒゲ根ですが、スイセンには丸い球根がついています。
根本が膨らんでいたらスイセンなので、絶対に採らないようにしてくださいね。
断面図を見る
ニラとスイセンの葉を切ってみると、断面にも違いを見ることができます。
ニラは楕円を潰したような切り口、スイセンはV字のような切り口になります。丸みを帯びていればニラ、角張っていればスイセンでしょう。
葉っぱをみる
とても良く似ているニラとスイセンの葉っぱですが、よく観察してみると微妙な違いがあります。ニラはスイセンより葉っぱの幅が狭いです。九条ネギに近い細さですね。
一方スイセンは幅が広く、ニラの葉よりも厚みもあります。
特に野生のニラは葉の幅が狭いので、野生に生えていて幅が広い葉っぱの場合にはスイセンの可能性を疑いましょう。
よくわからない時はどうすればいい?
ニラとスイセンの一番わかりやすい違いが「匂い」なのですが、よくわからない時もあるでしょう。その時には、葉っぱをみじん切りにするとわかりやすくなります。
ニラに含まれている「アリシン」という臭い成分は、傷つけられることでより臭いを発します。そのため刻めば刻むほど臭いが強くなるのです。
細かくみじん切りにしても匂いがしない場合は、スイセンである可能性が高いのです。調理している際に「今日のニラは匂わないな」と思った時には要注意ですね。
有毒植物の中でスイセン食中毒が最も多い!
ヒガンバナ、トリカブトなど様々な有毒植物がありますが、スイセンはその中でも最も食中毒が多いのです。
厚生労働省によると、2008年~2017年に有毒植物により食中毒の症状が起きた患者数は818人。その中で最も多かったのがスイセンによる食中毒なのです。
これは非常に恐いですね。消費者庁は野生のニラを採る時には必ず匂いを確認して、スイセンと間違えないように呼びかけています。
まとめ
ニラとソックリな姿をしているスイセンには、驚くべき毒性がありました。野生のニラを食べる時には、スイセンではないことを必ず確認する必要がありますね。
よく似ている二つの植物ですが、調べてみると「匂い」「根元「切り口」「葉」には違いがあることがわかりました。このポイントをおさえてしっかり見分けるようにしたいですね。
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