春の山野を歩いていると見かけるふきのとう。春の山菜の中でもとても人気もある食材ですよね。独特の苦味が春の訪れを感じさせてくれます。天ぷらや和え物にすると絶品です。
でも、ふきのとうを採る時には、注意しなければならないことがあります。それば毒草「ハシリドコロ」と間違えないこと!
ここではふきのとうとハシリドコロの見分け方についてご説明したいと思います。
ユミ
ふきのとうとハシリドコロについて知ろう!
ふきのとうとは?
ふきのとうは、キク科フキ属の多年草です。日本各地の山野に自生している山菜です。
ふきのとうと言われているのは、つぼみの部分です。つぼみが開いてしまうと固さと苦味が出てくるので食べられません。
雪解けの時期の2月頃から芽が出てきます。雪が解けないうちに芽を出すこともあります。ビタミン、カリウム、ミネラル、食物繊維が豊富で、冬の疲れた体を元気にしてくれる効能があります。
天ぷらや和え物にするのが定番ですね。
ハシリドコロとは?
ハシリドコロはナス科の多年草です。本州、四国、九州の山野に自生している植物です。
春頃になると新芽が出てきます。ふきのとうの新芽の時期と同じですね。全長40cm~50cmまで成長し、4~5月になると赤紫の花が咲きます。
根茎、葉、花、全てに猛毒があり、山菜採りをする際には、注意すべき植物として知られています。
中毒になると、走り回って苦しむことから「ハシリドコロ」という名前がつけられました。
芽が土から顔を出した姿が、ふきのとうの芽とよく似ていることから、ふきのとうと間違えやすいとされています。
ハシリドコロの毒性は?実は食べるだけではなく触っただけで危ない?
ハシリドコロには、アルカロイド類のトロパンアルカロイドという毒成分が含まれています。特に根茎、根に多く毒があります。
もしハシリドコロを誤って食べてしまい中毒になると副交感神経が麻痺してしまいます。
嘔吐、下痢、血便、瞳孔散大、めまい、幻覚、異常興奮などの症状が出る恐れがあります。死に至るケースもあるほど毒性の強い植物なのです。
またハシリドコロは触れただけでも危ないのです。ハシリドコロを触った手で目に触れると、瞳孔が開いて眩しく感じることがあります。
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ふきのとうとハシリドコロの見分け方!これさえわかれば大丈夫!
非常に恐ろしいハシリドコロですが、ふきのとうと間違えないためにはどうすれば良いのでしょうか。
ふきのとうとハシリドコロの芽はとてもよく似ているのですが、ハッキリわかる違いが2つあります。これをしっかりおさえておきましょう。
1つ目は、ふきのとうの根本にある小さな葉「苞(ほう)」の部分です。ふきのとうはこの部分に白い綿毛がたくさん密集しているのです。ハシリドコロにはこのような綿毛はなくツルツルしています。
2つ目は「苞(ほう)」の中のつぼみのです。ふきのとうはたくさんのつぼみが詰まった状態になっていますが、ハシリドコロのつぼみは少ないです。
この2つのポイントに注目して見分ければ大丈夫でしょう。
実はふきのとうにも毒があるって本当⁉
ふきのとうは、猛毒を持つハシリドコロと似ているため、山菜採りをする時には注意してくださいね。
ところが、実はふきのとうにも毒があるのをご存知でしょうか。毒と言ってもハシリドコロのような猛毒ではなく、ふきのとうを大量に食べなければ心配はありません。
ふきのとうには「ペタシテニン」という成分が含まれているのですが、これは肝臓に負担を与えてしまうのです。このペタシテニンは茹でてあく抜きをすると流れていきます。
しっかりあく抜きをしていれば大丈夫なのです。
しかし過剰にふきのとうを食べると、ペタシテニンもたくさん摂取してしまうことになるので、注意してくださいね。
ユミ
ふきのとうの栄養と効能!食べ過ぎると体に悪い理由とは?
まとめ
今回は、ふきのとうに似た毒草として知られているハシリドコロを取り上げてきました。
死に至ることもあるとても恐い毒草なので、うっかりふきのとうと間違えて食べてしまうことは絶対に避けたいですね。
苞(ほう)の部分、つぼみの部分を見ると違いがわかります。でも、自信がない時には採るのを諦めてくださいね。
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