今回は皆さんになじみの深い大根について、色々ご紹介していきます。
皆さんは、大根が「春の七草」の一つだったってご存じでしたか?
「春の七草」の一つ「すずしろ」は耳にしたことがあると思いますが、実はこの「すずしろ」は大根のことだったんですね。
従って、古くから大根は、滋養に効く食べ物として、また邪気を払い、万病を除く縁起の良い食べ物として、日本人に食されてきました。
その大根ですが、ひとつ疑問を持たれたことはありませんか?どうして葉っぱを切って売られているのでしょう。
似たような「かぶ」は、ちゃんと葉っぱがついてます。その疑問についてご説明していきましょう。
新鮮な大根の選び方!見分ける方法はココを見ろ!大根の葉っぱを切って売っている理由は?
その理由はいろいろ考えられます。
大根が大きくなってかさばるから
ひとつは、大根は畑から収穫され店頭に並べられた状態でも、葉っぱが付いているとさらに成長します。
白い根の部分(普段食べられるところ)から葉っぱが水分や養分を吸収してしまうので、成長を止めるためであることがあげられます。
出荷する際の事情もあります。大根は葉っぱ付きだと長さが1メートル近くになってしまいます。
大きなダンボールが必要となり、コストもかかってしまいます。
大根を洗うときに時間がかかるから
通常、大根は洗浄機で洗われます。
洗浄機を使うと葉っぱ無しだと、一本5秒かかるのが葉っぱ付きだと倍の10秒かかってしまいます。
さらに葉っぱ付きだと絡みやすくなり、機械が故障する原因になることも理由のひとつです。
葉っぱ付きの大根は日持ちしないから
日持ちの関係もあります。
葉っぱ無しだと冷蔵庫保存で2週間もつのに対し、葉っぱ付きだと1週間しかもちません。
また、葉や茎の表面には小さなトゲがあり、大根特有の辛味が含まれていて味にクセがある点もあげられます。
以上の観点から、大根は葉っぱを切って出荷されます。
何でカブは葉付きで売っているの?
因みに同じような野菜の「かぶ」はいうと、葉っぱ付きで売られています。
ダンボールは小さくてすみますし、決定的に違うのは、店頭での販売理由です。
「かぶ」は葉っぱを取ってしまうと、丸くコロコロしてしまいます。
安定性を維持するため、葉っぱを残して売られます。同じような野菜なのに大根がちょっぴり気の毒ですね。
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大根の葉っぱには栄養分がいっぱい!
このように捨てられてしまう大根の葉っぱなんですが、大変多くの栄養分があることをご存じでしたか?
栄養士さんに言わせると、捨てるなんてもっての他だそうです。
実は葉っぱの方が根の部分(普段食べる部分)より栄養分があるのです。
昔からのことわざに次のようなものがあります。
「大根喰ったら葉っぱ干せ」
大根の葉っぱのようにいつも捨ててしまうものでも、まさかの時に役立つという意味です。
昔の人は葉っぱの栄養分にも気が付いていたのでしょうね。それでは大根の葉っぱにはどんな栄養分があるのでしょうか?
そもそも、大根の葉っぱは「緑黄色野菜」に分類され、れっきとした野菜として扱われています。
次のような栄養分があります。
ビタミンE(さつま芋の2.3倍):生活習慣病の予防、美肌、血行促進
ビタミンK(チンゲン菜の3.2倍):骨粗鬆症の予防、骨の強化
ビタミンC(かぼちゃと同量):免疫力アップ、美肌効果
カリウム(レタスの2倍):高血圧の予防、代謝アップ
カルシウム:骨の強化、精神の安定で風味
確かにこれだけの栄養分があるのですから捨てるのはもったいないですね。
これだけ栄養価の高い葉っぱですので、店頭で販売していても不思議ではありません。
大根の葉っぱの保存法
大根の葉っぱを使った、おいしい食べ方も色々あります。
生でサラダとして食べてもおいしいですし、熱を加えて乾燥させて保存しておくのもいいでしょう。
葉っぱをそのまま冷凍保存する方法もありますが、冷凍庫が満室状態になってしまいます。
干して細かく刻んでから冷凍保存した方がメリットがあります。
まず、大根の葉っぱを良く水洗いし、塩を少し入れて茹でます。
軽くしぼり3~4日、日干しして乾燥させ細かく刻んで冷凍保存します。
生乾きで風味がありますので、みそ汁の具や煮物、炒め物、トッピングに使えて便利です。
カリカリに乾燥させたものは長期保存もできます。
乾燥させたものでも水でゆがせば、みそ汁や煮物に使えます。
他の具と共にご飯に混ぜて大根飯にしたり、漬物にしてもおいしいですね。
大根の葉っぱを干す時、注意しなければならないのは、虫や鳥です。
かぶせのザルがあれば最適ですが、通気性の良いフタが必要です。
大根の葉っぱはどこで手にいれるのか?
それでは、大根の葉っぱを手に入れるにはどうしたらいいでしょうか?手っ取り早い方法として大手通販を利用する方法があります。
こちらは葉大根として乾燥したものを扱っています。
種類が豊富にありますから、調理の仕方で選んでみるといいですね。
中には生の葉大根、そのものを売っている通販もあります。
生葉に拘るのであれば、直接ス―パ―、八百屋さんに聞いてみることをお勧めします。
店頭で売っていれば問題ないのですが、入荷時期を聞いて予約するのもいいでしょう。
野菜の直売場や郊外の「道の駅」には、必ず葉っぱ付き大根があります。
ユミ
大根の葉は自分で栽培して作ることもできる?
いっそのこと家庭でつくってみるという手段もあります。
今、「リボベジ」(再生野菜)といって家庭で簡単につくれる方法が注目されています。
大根の頭の部分を2cmくらいに切り、水耕栽培で育てます。10日くらいで収穫できます。
室内で水を取りかえるだけという手軽さが好評です。試される価値は充分あるでしょう。
ユミ
まとめ
大根の葉っぱについて説明してきました。
大根が葉っぱを切って出荷される理由として、葉っぱが栄養分を吸収してしまうことやダンボールの問題、洗浄機械の問題、保存期間などあげられます。
その葉っぱには多くの栄養素が含まれていて捨てるにはもったいないこと。
葉っぱは通販を利用すれば、手に入ること。スーパー、八百屋さんに頼んでおくのもひとつの方法です。
今、注目の「リボベジ」(再生野菜)にチャレンジしてみるのも、おもしろいかもしれません
食べ方も色々あります。サラダにしてもいいですし、乾燥させて、ふりかけや漬物につかっても喜ばれます。
βカロチンやビタミン類、カリウムなど、栄養分を豊富に含んでいる緑黄色野菜です。
ぜひ、大根の根っこの部分同様、葉っぱもおいしく召し上がってみてください。
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